2024.1.16
新城市で味わえる極上の牛肉をご存じでしょうか。
その名も「鳳来牛」。
飼育している農家さんが少なく、ほとんど市場に出回らないため「幻の和牛」と呼ばれるほど。
山間地の豊かな自然環境のもと、ストレスなく愛情いっぱいに育てられた鳳来牛は、希少価値が高く、お味も格別です。
「もちろん知ってるよ!」という方も「初めて聞いた!」という方も、まずは予備知識を。
鳳来牛は、新城市内にある4戸の農家さんが、澄んだ空気と清らかな水、こだわりの飼料で大切に育てたブランド牛。
平成元年に誕生して以来、30年以上の実績があり、和牛のオリンピック「全国和牛能力共進会」でも上位入賞し、高い評価を得ています。
新城市の和牛飼育は約300年前からと歴史が古く、現在も「愛知県一の和牛繁殖地」として、全国のブランド牛の素牛(もとうし)供給を行っています。
素牛供給とは、子牛を生産してブランド牛の牧場へ供給すること。
つまり、新城市で生まれ育った「三河子牛」が市外に出荷・肥育され、あの「松阪牛」や「飛騨牛」になっているということ!
そんな良質な「三河子牛」の生まれ故郷で、数少ない農家さんが丁寧に育成した「肉質等級が4以上、BMS(脂肪交雑)が5以上で、最終肥育地の飼養期間が18ヶ月齢以上の黒毛和牛」がブランド牛「鳳来牛」なのです。
ウンチクはこれくらいにして、まずは実食!
新東名高速道路新城ICの少し東に位置する、焼肉レストラン「こんたく長篠」へ。
ココは「鳳来牛振興協議会」の構成員でもあるJA愛知東のレストランなだけあって、希少な「鳳来牛」をお値打ち価格でいただけます。
北へ進めば湯谷温泉や愛知・岐阜・長野の県境に抜けられるため、ドライブやツーリング途中の車やバイクが多く立ち寄ります。
広い店内に入ると「鳳来牛」ののぼり旗とともに、焼き肉のいい香り♪
レジにはたくさんのサイン色紙が飾ってあり、人気店なのがうかがえます。
こんたく長篠焼肉レストラン
ランチメニュー(平日限定)は
・焼肉Aランチ
・焼肉Bランチ
・焼肉Cランチ
・サーロインランチ
・カレーランチ
・八名丸さといもコロッケランチ
・特上鳳来牛せいろ蒸し御膳
の7種類。そのほか、バーベキューセット、焼物単品(鳳来牛)、定食等、メニューも充実。
さらに、鳳来牛の希少部位(ざぶとん・ミスジ・ネック肉・スネ肉・さがり・しま腸・しょう腸など)がいただけるのも大きな魅力!
今回は、極上肉とともに新鮮野菜もたっぷりとれる、女性に人気な
【特上鳳来牛せいろ蒸し御膳】1,800円(税込)
(鳳来牛ロース、野菜(せいろ蒸)、ご飯、赤だし、惣菜、漬物、フルーツ)
お手頃かつボリュームもある、一番人気の
【焼肉Bランチ】1,750円(税込)
(鳳来牛味付け肉、鳳来牛もも、焼野菜、ご飯、赤だし、惣菜、漬物、フルーツ)
希少部位【こぶ肉】をオーダー!
驚いたのはその柔らかさ。口に入れると、何の抵抗なくスッと歯で切れ、その瞬間、舌の上にじゅわっと広がる肉の旨み。
幸せにひたっていると、いつの間にか口の中から肉がなくなり……
気づくと次の一切れに箸がのびて……感動の美味しさ!
【せいろ蒸し】は、蓋を開けた瞬間、素材の旨みが広がります。
ふっくらと蒸されたとろけるような食感の鳳来牛と、肉の旨味をまとった温野菜は、ヘルシーで滋味深い逸品です。
【焼肉】は、脂の甘みと肉の旨みのバランスが絶妙!
サシ(霜降り)が入っていてもしつこさがないため、お肉が苦手な方やご高齢の方にもオススメです。
【こぶ肉】は、一頭からほんの少ししかとれない希少部位。赤身肉とはまた違った柔らかさで、弾力のある食感が絶品です。
鳳来牛だけでなく「こんたく長篠」でいただける野菜やフルーツは、すべて奥三河産の旬のもの。お米は地元のミネアサヒです。
「コクだれ」「うま味だれ」「うめ酢」とシールが貼ってあるだけのシンプルな「つけだれ」も侮ることなかれ!中身は、「つくしんぼうの会」「の~まんばざ~る荷互奈」など、地元のお母さんたち手作りの調味料。素材の味がさらに引き立ちます。
デザートには、新城市にある「大東牧場 Milk工房スコット」のジェラートがいただけるなど、まさに奥三河尽くし。
okumikawAwake 身体に嬉しいものを探しに行く
の~まんばざ~る荷互奈
大東牧場 Mlik工房スコット
気に入ったものがあれば、どうぞお隣の直売所へ。
鳳来牛はもちろん、地元の新鮮野菜や加工品などが購入できます。
梅の産地として有名な新城市鳳来地区の手作り「梅漬」や、おなじみの五平餅もありますよ。
こんたく長篠
新城市の4軒の農家さんが誇りをもって育てている極上和牛の鳳来牛。
その希少性と流通販路の少なさゆえ、「知る人ぞ知る」知名度なのも事実です。
鳳来牛の美味しさに感動した私は、多くの方に鳳来牛を召し上がっていただき、地元を中心に盛り上がっていくことを願ってやみません。
「あの頃は「幻」なんて言われてたけどさ」
と、いつしか語られるような、王道のブランド牛になってほしい。
その頃には、もう手が出ないお値段になっているかもしれないので、今のうちにたくさんいただいておこうと思います!
※ レストランのメニュー・料金は変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
コラム著者
1976年生まれ、東京都出身。茶道師範。
人と言葉を愛しています。茶道・ダンス・旅行・キャンプが趣味。夫と娘の三人暮らし。