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奥三河星空コラム

2020年惑星の見どころ

2020年惑星の見どころ

2020年7月。少し暗くなると、南東に明るい星が見えるようになります。これは木星です。
そこから少し離れた所にまた明るい星をみつけることができます。これは土星です。

私たちの地球と同じ、太陽系の「惑星」ですね。
惑星の動き
惑星は「惑わす星」と書きます。何を惑わすのでしょう?
惑星は太陽の周りを公転していて、地球から見たとき、天球上の星座の中をゆっくりと動いているように見えます。
このことから、ほかの恒星とは違う動きをするので「惑星」と呼ばれるようになりました。

地球とそれぞれの惑星は遠いので、通常は西から東に動いているようにみえます。これを「巡行」と呼びます。
しかし、最接近時には、地球の方が火星、木星、土星より公転スピードが速いので、追い抜くタイミングで東から西に動いているように見えます。これは「逆行」と呼ばれています。
木星の見え方と動き

木星

木星は年末にかけて動きが次第に大きくなります。

木星は2020年の初め、いて座を巡行し、やぎ座 に入っていきます。5月3日から逆行をして いて座 に戻ります。
9月10日に今度は逆行から巡行に戻り12月頃にはまた やぎ座 に入ります。

惑星と太陽が同じ方向に来る瞬間の事を「合」と呼びますが、木星に合は来年の1月29日。2020年は合がありません。
肉眼で巡行と逆行の様子を観測する際は、2~3週間ずつ、星座と木星の位置を見比べてみましょう。

今年、木星を観測する際に覚えておくといい星座はいて座。
いて座は北斗七星の様な「ひしゃく」の形の胴体をしていますが、星の数は1個少ないので「南斗六星」とも呼ばれています。

8倍程の双眼鏡で木星を見てみると、衛星が4つ見えます。
ガリレオが見つけた大きな衛星で、内側からイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストになります。
日毎に位置が変わるのですが、これが木星を回っているという考えに至るには相当観察したのだろうと思います。

望遠鏡で100倍程の倍率で木星を見ると、シマ模様が見えます。
300倍になると時間によってシマの間に大赤斑が見えます。
大赤斑は地球が3個分の大きな台風の様なもので300年近く存在していますが、近年大きさが小さくなっています。

地球から木星の動きを1年ずつ見てみると、黄道十二星座を1つずつ移動していくのがわかります。

《「黄道」とは太陽の通り道、一年かけて太陽が星座の中を移動していくところです。この黄道には、おひつじ座、おうし座、ふたご座、かに座、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座、やぎ座、みずがめ座、うお座の十二の星座が並んでいます。これを「黄道十二星座」と呼びます。》
土星の見え方と動き

土星

続いては土星。
土星は木星の近くにあり、こちらも5月3日から逆行して、いて座に移動します。
土星は木星よりも遠いので、動きはゆっくりで木星と近づいたり離れたりします。
12月22日には木星と目視角度0.1度と大接近、肉眼では一つの星のように見えるくらい近づきます。

土星と言えばリングですが、望遠鏡観察時に100倍で何とかリングが見えます。
リングの筋まで見る為には300倍程の倍率が必要です。

2~3年で黄道十二星座を一つ移動して行きます。
火星の見え方と動き

火星

今年の注目の惑星!火星です。
7月に入ると、うお座と、くじら座辺りで逆行します。
今年は大接近程ではないですが、地球に近づきます。
7月には夜中過ぎに赤い明るい星が上がってくるのが見えます。
10月6日に最接近して-2.6等になり、木星に近い明るさ、土星より大きく見えます。
その頃には18時に東の空に見えますので、明るくて赤い星を見つけてみましょう。

望遠鏡では、100倍程の倍率で極冠の白い物が見えて、300倍になると表面の模様が見えてきます。
前回の大接近時には火星は砂嵐で表面の模様が見れませんでしたが、今回は見えると良いですね。
惑星と占星術

占星術

さて今年は惑星の動きが特殊な年のようで、占星術の1年の占い結果を抜粋してみます。

★土星と冥王星が磨羯宮(まかつきゅう)で集まる:1月12日
2020年は磨羯宮での土星、冥王星、木星の直列で幕を開ける。
これからの12カ月を通じて起きる衝撃的な変化の予兆となる、この直列は、個人と社会の両レベルで私たちに大きな影響を与える。
「私たちは、社会、環境、政治の変化に直面して、自分のこれまでの立ち位置に疑問を覚える人が増えるでしょう。
人間関係を見直す、あるいは自分の身体との付き合い方や、健康法を変える行動にもつながるかもしれません」
《磨羯宮:黄道十二宮の第十宮 かつてはやぎ座に相当していた》

★火星の逆行:9月9日~11月13日
「これまで遅々として進まなかった領域に、大きな進展が期待できます。
ただしマイナス面として、自分を守りたいという気持ちが強くなる、あるいは、
まだ準備ができていないことに焦って手を出しがちになる点が気がかりです」

★宝瓶宮(ほうべいきゅう)での土星と木星が集まる:12月21日
大きな変化が起きた1年を終え、まっさらな状態でスタートを切るきっかけと捉えている。
年末に土星と木星が重なり合うのは、まさに宝瓶宮の0度の位置。これは未来のはじまりを意味する場所なのです」
《宝瓶宮:黄道十二宮の第十一宮 かつてはみずがめ座に相当していた》

今年の初めに占いされた結果です、今年は苦労が多い年になりそうですが、来年は良い年になりそうですね、


コラムby奥三河☆星空案内人
大矢 浩一



☆イラストは『かわいいフリー素材集 いらすとや』から使用させていただきました
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