今回の皆既月食は、２０時５８分、夜の９時（２１時）少し前から始まります。ところが、その欠け始めがちょっと「おや？」という感じなのです。欠け始めるのは、月の左下側からですが、よく見ても、欠けてきたかどうかわかりにくいのです。望遠鏡や双眼鏡で見ると、月の表面にグラデーションがかかったように欠けてくる左下に向かってだんだん暗くなっているように見えるはずです。それが、時間が経つにしたがって右上に広がっていきます。

暗い部分がだんだん広がり、２１時５１分、ついに月に直接太陽の光が届かなくなるようになります。すっぽりと地球の影に月が入ってしまうのです。ところが、真っ暗にはなりません。夜空の中にぼーっといつもと色の違う暗い満月が浮かび上がります。それも、よく見ると一様に同じ色になっている訳ではなく、何となく明るい部分があれば、暗い部分もあるという感じに見えるはずです。
　その明るい部分と暗い部分の違い…それが地球に大気のある証拠です。地球の丸い部分は光を通しませんが、大気の部分は光を通します。その大気を通った光が、ぼんやりと月を照らすのです。それは、太陽の光が地球の大気を通り抜けるときに、散乱し、屈折することによって月に届く光です。欠け際がぼんやりはっきりとしていなかった理由も同じ。どんな光が太陽に届いているのか自分の目でぜひ確かめてみましょう。

地球の影にすっぽり入っていた月も、夜１０時半ごろには地球の影から抜け始めます。そこから約１時間半かけて元の満月に戻っていきます。

日付が変わって，真夜中の１２時過ぎ。月はすっかり地球の影から抜けて、元の満月に戻り、夜空の中で地球を明るく照らすようになります。

　欠け始めから、３時間半ほどの長い時間の天文現象。すべての行程を見届けるのにはちょっと根気がいりますが、試してみたいものです。それはちょっと…という人も、欠け始めのようすや、皆既食のときの月の色合いは、見て損はないものだと思います。

　そして、次に日本で皆既月食の全行程が見られるのは，今年の７月２８日。ただ、このときの月食は、早朝で、それも欠けたままで沈んでしまう月没帯食。次に皆既月食の全行程が見られるのは２０２１年５月２６日。でも、この月食は、皆既の時間が１４分と月食としてはかなり短いもの。

　条件の良い皆既月食はしばらくないようです。今回の月食観測にぜひチャレンジしてみましょう！

コラムby奥三河☆星空の魅力を伝える会 星空案内人 萩野祐司

珍しい皆既月食を皆で楽しむ為に、奥三河では皆既月食観察会を開催いたします♪
星空案内人の解説を聞きながら・・・、山里のお宿に宿泊しながら・・・、素敵な夜を過ごしませんか？

奇跡の天体ショーを、星空案内人の解説を聞きながら眺めてみませんか？
今回の観察会には『皆既月食団子』や『奥三河の星干オリジナルブレンドティー』が登場！
特別な夜を皆で楽しみましょう♪

場所：愛知県奥三河総合センター
(愛知県北設楽郡設楽町田口字向木屋2-10)
日時：平成30年1月31日(水)19:30～21:00
お問合せ：0536-6-0991

1月31日(水)皆既月食を、茶臼山高原ふもとの宿「清水館」で一緒に観察しよう！
月と星の幻想的な天体ショーを、熱燗を飲みながら…写真撮影をしながら…ごゆっくりと、お楽しみいただけますよ。

御宿清水館は、茶臼山高原スキー場の麓にあります。お越しの際は、スタッドレスタイヤや、チェーンの装着をお願いいたします。

====料金====
夕食のみ ３５００ 円
宿泊のみ ５０００円
１泊朝食つき ５５００円
１泊夕食つき ８０００円
１泊２食つき ８５００円

====お申し込み方法====
お電話にて、直接お申し込みください。
【御宿 清水館】0536-87-2025
(愛知県北設楽郡豊根村坂宇場字御所平45-1)