そうだ奥三河へ行こう！一番大きな星座「うみへび座」のお話
奥三河星空案内人、横幕です。
今回は88ある星座の中で一番大きな星座「うみへび座」のお話です。
今回は88ある星座の中で一番大きな星座「うみへび座」のお話です。
星座の大きさくらべ
国際天文学連合(IAU)によって決められた星座の数は88。春の星座には、８８星座の中の「大きな星座ベスト3」が入っています。
では、第3位から見ていきましょう。
第3位は・・・ドドドドドン！「おおぐま座」！領域の広さは1279.660平方度。
春の北の空に輝く7つの星「北斗七星」を含む大きな星座です。北斗七星以外は暗い星で構成されているため、奥三河のような夜空が暗い場所で観察してみましょう。
おおぐま座については過去のコラムで紹介しているのでこちらもご覧ください。
第3位は・・・ドドドドドン！「おおぐま座」！領域の広さは1279.660平方度。
春の北の空に輝く7つの星「北斗七星」を含む大きな星座です。北斗七星以外は暗い星で構成されているため、奥三河のような夜空が暗い場所で観察してみましょう。
おおぐま座については過去のコラムで紹介しているのでこちらもご覧ください。
第2位は・・・ドドドドドン！おとめ座です。
北斗七星の柄の先からうしかい座のアルクトゥルスを通り、白く輝く星スピカを結ぶとできる春の大曲線。終着点のスピカを宿す星座がおとめ座です。星占いの黄道十二宮星座の中でも有名なおとめ座ですが、暗めの星で形作られるとても大きな星座のため、星を結んで乙女の姿を描くのはなかなか難しいようです。領域の広さは1294.428平方度。領域内の天体として「おとめ座銀河団」、ブラックホールの撮影に成功したと騒がれた「M87」、系外銀河の連なり「マルカリアンチェーン」などが有名です。
おとめ座についても過去のコラムで紹介していますので、よろしければご覧ください。
北斗七星の柄の先からうしかい座のアルクトゥルスを通り、白く輝く星スピカを結ぶとできる春の大曲線。終着点のスピカを宿す星座がおとめ座です。星占いの黄道十二宮星座の中でも有名なおとめ座ですが、暗めの星で形作られるとても大きな星座のため、星を結んで乙女の姿を描くのはなかなか難しいようです。領域の広さは1294.428平方度。領域内の天体として「おとめ座銀河団」、ブラックホールの撮影に成功したと騒がれた「M87」、系外銀河の連なり「マルカリアンチェーン」などが有名です。
おとめ座についても過去のコラムで紹介していますので、よろしければご覧ください。
さて気になる第1位は・・・ジャジャーン！今回のコラムの主役「うみへび座」です。明るい星が少なく、全体を見ようとすると大変な星座です。その領域の広さは1302.844平方度にもおよびます。
うみへび座の見つけ方
その① 春の大曲線から探す
おとめ座の項目で紹介した「春の大曲線」の先にからす座があります。からす座の下、低い空のところにうみへび座の星は暗く輝いています。
うみへび座は春の南の空に細くなが～く伸びて広がっているため、その背にはからすやコップ、距離を測定するための道具・六分儀など・・・たくさんの春の星座を背負っているように見えます。
うみへび座は春の南の空に細くなが～く伸びて広がっているため、その背にはからすやコップ、距離を測定するための道具・六分儀など・・・たくさんの春の星座を背負っているように見えます。
その② うみへび座の心臓「アルファルド」を探す
コーデンウィークの20時頃、南の空に明るく光るしし座の１等星「レグルス」を見つけることができます。
レグルスを見つけたら、その下のあたりにポツンと橙色に光る星があります。
これがうみへび座のα星(星座の中で一番明るい星)「アルファルド」、2等星です。そこから冬の星座の方に辿っていくと、ヘビの頭を形作る星があります。この頭の先にはかに座が、鼻先にはこいぬ座などがあります。
これがうみへび座のα星(星座の中で一番明るい星)「アルファルド」、2等星です。そこから冬の星座の方に辿っていくと、ヘビの頭を形作る星があります。この頭の先にはかに座が、鼻先にはこいぬ座などがあります。
うみへび座の天体
先ほど紹介した通り、うみへび座のα星は「アルファルド」。周囲に目立つ星がなく寂し気に輝く様子からか、アラビア語で「孤独なもの」という意味があります。また、ラテン語では「コル・ヒドラエ(蛇の心臓)」という意味があります。
その他、領域内にはM48散開星団、M68球状星団、M83南の回転花火銀河、NGC3242木星状星雲などの天体があります。南の空の低い所にあるものが多いため、見つけるためには天体観察アプリなどを活用しましょう！
その他、領域内にはM48散開星団、M68球状星団、M83南の回転花火銀河、NGC3242木星状星雲などの天体があります。南の空の低い所にあるものが多いため、見つけるためには天体観察アプリなどを活用しましょう！
うみへび座の神話
うみへび座のモデルは、有名なギリシャ神話「ヘルクレス(ヘラクレス)の12の冒険」の中に出てくる怪物・ヒュドラとされています。
ヒュドラはアルゴリス地方レルネーの沼地に住む９つの頭を持つヘビ。性格は凶暴で、口からは猛毒吐きながら人里を襲いまわっていました。
ヒュドラの討伐を命じられたヘルクレスは、毒をものともせず頭を切り落とします。しかしヒュドラは1つの頭を切り落とすと２つの頭が生えてくる厄介なヘビでした。
そこでヘルクレスは甥のイオラオスに手伝ってもらい、首を切り落とした傷口をタイマツで焼いて再生をふせぎます。最後に残ったのは真ん中の不死身の首でしたが、ヘルクレスは大きな岩を投げつけ、ヒュドラを下敷きにして遂に退治する事が出来ました。この戦いの途中、ヒュドラを助けようとカニの怪物が出て来ますが、いとも簡単にヘルクレスに踏み潰されてしまいます。
今ではヒュドラはうみへび座として、カニの怪物はかに座として春の星空で仲良く遊んでいます。
ヒュドラはアルゴリス地方レルネーの沼地に住む９つの頭を持つヘビ。性格は凶暴で、口からは猛毒吐きながら人里を襲いまわっていました。
ヒュドラの討伐を命じられたヘルクレスは、毒をものともせず頭を切り落とします。しかしヒュドラは1つの頭を切り落とすと２つの頭が生えてくる厄介なヘビでした。
そこでヘルクレスは甥のイオラオスに手伝ってもらい、首を切り落とした傷口をタイマツで焼いて再生をふせぎます。最後に残ったのは真ん中の不死身の首でしたが、ヘルクレスは大きな岩を投げつけ、ヒュドラを下敷きにして遂に退治する事が出来ました。この戦いの途中、ヒュドラを助けようとカニの怪物が出て来ますが、いとも簡単にヘルクレスに踏み潰されてしまいます。
今ではヒュドラはうみへび座として、カニの怪物はかに座として春の星空で仲良く遊んでいます。
最後に
全天で一番大きなうみへび座。冬の星座が西に傾き、春の星座が南の空高くのぼり、夏の星座が東の空に顔を覗かせる頃、うみへび座は長～い時間をかけて、ようやく全ての姿を見せてくれます。春の夜長、奥三河の夜空でうみへび座を眺めてみてはいかがでしょうか。
参考文献、ホームページなど
「春の星座博物館」山田 卓著
国立天文台ホームページ：新天体関連情報>星座名・星座略符一覧（星座名順）
より
参考文献、ホームページなど
「春の星座博物館」山田 卓著
国立天文台ホームページ：新天体関連情報>星座名・星座略符一覧（星座名順）
より
