心の美と健康が目覚める旅の目的地 奥三河
奥三河に向かっている時間が、とても好きです。どんなに忙しい日々でも、奥三河に向かう時は慌てずのんびりと。わたしの小さな旅のこだわりです。賑やかな街の大通りを抜け、住宅の並ぶ郊外も通り過ぎると、やがて道は森の中、山の中へ。するとだんだん肩の力が抜け、気持ちがほぐれていくのが分かります。新緑の青々とした山や、道端に燃えるように赤く咲くヒガンバナ。冬の日の白い雪と黒々とした木々のコントラスト。どの季節にも、懐かしい景色がわたしに「おかえり」と呼びかけてきます。わたしだけの贅沢な時間。かけがえのないものです。
初めて奥三河を訪れたのは、今から15年ほど前、まだ20代前半でした。自由気ままに、心の赴くままにどこへでも遊びに出かけていた頃、ひょんな事から知った、東栄町布川の花祭りへ行ったのが始まり。以来、寒さと眠気と戦いながらも「てほへ」という独特の掛け声に身を任せる花祭りの心地よさ、また東栄町に限らず、奥三河に暮らす人々の温もりや豊かな自然に魅了され、通い続けています。
2015年に声をかけて頂きイメージモデルに就任した「naori(なおり)」は、化粧品の原料となるセリサイトという鉱物が日本で唯一(!)採れる東栄町ならではのプロジェクトです。まさに美の原産地と言うべき場所を訪ね、手作りコスメの体験をする事が出来る、唯一無二のビューティーツーリズム。初めて実際に鉱山の中に入り、小さな灯りを頼りに、静けさとひんやりとした空気の中を奥へ奥へと進んだ時の興奮は忘れられない思い出です。冒険者気分にはしゃぎながらも、何故か不思議と穏やかな気持ちになったのを鮮明に覚えています。
あれから月日は流れ、歳を重ね、わたし自身の生活環境はだいぶ変わりました。日々の生活に追われる中、残念ながら20代の頃のように「思い立ったが吉日!さぁ出かけよう!」という訳にはいきません(それが出来たら最高なのに!)家族優先、仕事優先、なんやかんや優先・・・。大人になればなるほど、自分が自分だけの為にしたい事というのは後回しになる事が多いもの。気付けば自分の事を考える余裕もないまま1日が終わってしまう事だってあります。誰かのために日々を頑張る。それはとても幸せなことでもあります。
そんなわたしが奥三河へ向かうとき、ふと気付くのです。「おかえり」と呼びかけてきていたのは、木々や山々ではなく、わたし自身の心の声なのかもしれない、と。
他の誰かではなく、自分自身の声に耳をかたむける。たまには、自分のことを最優先に考えてみる。
自分と向き合う時間を作るというのはシンプルなようでいて、実はとても難しく、でもとても大切なこと。それが、奥三河で時間を過ごすときには、自然とできてしまうから不思議です。
東栄町で自分の肌に触れながらコスメ体験をしたとき。豊根村のマラソン大会で美しい紅葉を見ながら走りきったとき。設楽町の山を歩きながら呼吸を整えたとき。新城市では、レトロな廃校の校庭のベンチに座り、校舎を眺めながら、ただゆったりと時が流れたとき(最近お気に入りの場所です)。これまで幾度となく訪れた奥三河のどの思い出をとっても、そこにあるのは「自分らしく全身でその瞬間を楽しみ、味わっているわたし」。わたしがわたしとまた出会える場所。もしかしたらそれこそが美の原点なのかな、と思ったりしています。
Find YOUR inner beauty.
他でもない、「あなた」の、あなただけの、ありのままの美を見つけに、奥三河へ来てみませんか。
IRENE(イレーネ)
6月20日生まれ、愛知県日進市出身。
名古屋のラジオ局(ZIP-FM)にてラジオDJを務めるほか、各種イベントでのMCなど幅広く活躍している。
2005年、ロンドン大学ロイヤルホロウェイ校演劇部卒。学生時代より、東栄町の伝統の祭事「花祭」ファンとして毎年のように同祭に足を運び続け、この町の住民達とも交流を持つ中で、いつかこの町とより深く関わっていきたいと願い続けたその思いと、東栄町の住民達も彼女への親しみを強く感じていたことから、2015年8月、手作りコスメティックス体験「naori」のイメージモデルに就任。